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デザインの領域から考えるこれからのデザイナーのあり方

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こんにちは、デザイナーのachanです。

昨今、グラフィックデザイン・プロダクトデザイン・UIデザイン・UXデザイン・インタラクションデザイン・サービスデザインなど、たくさんのデザインが存在し、 デザイナーに求められる範囲が非常に広くなってきていて、これからのデザイナーのあり方はどう変化するのかと色々考え始めました。

そもそもデザインって何?

一般的に「デザイン=見た目」という意味として捉えている人が多いと思います。
しかし、デザインをめぐる解釈は決して一様ではないので、それは正しい認識だとは言えないと考えています。

デザインについて大辞源ではこう解説されています。

1 建築・工業製品・服飾・商業美術などの分野で、実用面などを考慮して造形作品を意匠すること。「都市をデザインする」「制服をデザインする」「インテリアデザイン」
2 図案や模様を考案すること。また、そのもの。「家具にデザインを施す」「商標をデザインする」
3 目的をもって具体的に立案・設計すること。「快適な生活をデザインする」

大辞林では、

作ろうとするものの形態について、機能や生産工程などを考えて構成すること

Wikipediaでは、

デザインは日本語では「設計」にもあたり、「形態」や「意匠」と訳されてきたが、それだけに限らず、人間の行為(その多くは目的を持つ)をより良いかたちで適えるための「計画」も意味する。

上記の解説の共通点からみると、
デザインは目的意識を持って機能や形態を設計・計画していくということがわかります。

また近年では、「デザイン思考」*1や「スペキュレイティブデザイン」*2などという考え方をよく耳にするので、そこで色々学んだ結果として、
私は「デザイン= 問題解決 + 価値創出」という自分なりの結論に至りました。
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デザインの領域

デザインの領域と言えば、一般的には下記のようなものを思い浮かべるでしょう。

  • 建築、インテリア、ステージなどの空間デザイン
  • 乗り物、家電・電子機器などの工業製品のインダストリアルデザイン
  • 広告、エディトリアル、インフォグラフィックなどのグラフィックデザイン
  • 縫製や服飾造形などのファッションデザイン

しかし、これらはまだ伝統的な分野のデザインだと言えます。

コンピューター(計算機)の誕生・発展とともに、デザインの対象は「モノ」から「コト」にシフトしてきました。即ち今まで通りのサービスや製品を提供するだけでは、ユーザーに感動を与えられない時代になっています。
そのため、デザインは下記のような領域に広がっています。

  • UIデザイン(ユーザーインターフェース)
    ユーザーと機械、コンピューターの接触面のデザイン、および接触面において行う操作方法の設計のこと。
  • インタラクションデザイン
    システム開発において、ユーザーの入力操作に対するシステムからの適切な反応を設計すること。利用目的に合致した画面遷移や、GUI 要素の自然な振る舞いをデザインすること。
  • UXデザイン(ユーザーエクスペリエンス)
    ウェブサイトやアプリ、電化製品など、単一のシステムや商品、モノなどを対象としてユーザーが使用する前、使用している間、使用した後までを含めた体験をデザインすること。
  • CXデザイン(カスタマーエクスペリエンス)
    広義のUXデザインと呼ばれている。ウェブサイトやアプリといったプロダクトだけでなく、コールセンターの対応やリアル店舗での接客など、人に関するものも対象となる。
  • サービスデザイン
    基本的にはUX設計に加え、リサーチやアイディア展開、試作等を通してサービスの体験を改善すること。
  • ビジネスデザイン
    デザイン思考という概念を具体的ビジネスに落とし込み、市場分析や財務分析、ビジネスモデルを策定すること。
  • ソーシャルデザイン
    どのような社会を築いていくのかという計画。
    ...

これからのデザイナーのあり方

次々と広がるデザインの領域。
現場では求められる能力が広く複雑になり、何を学び、どんな経験を積んでいけばいいか分からないのが正直なところではないでしょうか。

以前、私自身もデザイナーとして、将来像を見通すことはなかなか難しいと感じていて、今後、実装まで含めたエンジニアリングの部分を強化していくのか、ビジネスレイヤーから思考力を鍛えていくのか、それとも感性や造形の美を追求していくのかを悩んだ時期がありました。

その中で、デザインとテクノロジーの融合を追求する第一人者として知られるジョン・マエダ氏の「Design in Tech Report 2016」からヒントをもらいました。
彼は、これから必要とされてくるデザインとして、 「クラシカルデザイン」「デザインシンキング」「コンピュテーショナルデザイン」の3つを上げています。 f:id:aimstogeek:20190704154253p:plain

  • クラシカルデザイン
    グラフィックやプロダクトといった世間一般認識としてのデザイン。
  • デザインシンキング
    サービスやリサーチといったビジネス領域に踏み込んだデザイン。
  • コンピュテーショナルデザイン
    UIやインタラクションデザインのようなテクノロジー領域のデザイン。

上記の資料から見ると、
デザインはただ美しいものではなく、関連性や有意義な結果をもたらすものが必要だということがわかりました。
特に人間の欲求が日々高次元化していく中、感情意味といったこれまであまり重視されてこなかった部分での差別化が必要になるのではないかと考えています。
即ち、デザイナーは見た目をデザインしていくだけでなく、より体験と絡ませたデザインを提供することが必要になるでしょう。

もちろん、デザイナーは万能ではありません。万能にもなれません。
他の分野のプロはデザイナーがあまり持ち合わせていない考え方をたくさん持っているので、それぞれの強い部分を互いに認識し、組み合わせること(越境するチーム)がビジネスにおいて肝要だと思います。

まとめ

デザインの地位向上に伴って、その役割も複雑化している。
今後、デザインとビジネスの関係性はより深く、より濃くなっていく中、これからのデザイナーにとって、 デザインのイロハというよりも「ユーザー、サービスや事業、組織に対してどのようにデザインで価値を提供するのか」を常に考え、発信、実践すべきではないかと思っています。

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919.jp

参考記事

デザインの世界への招待状 #3 拡張するデザイン領域|三宅佑樹 / FORCAS(UZABASE GROUP)|note

クラシカルデザイナーの生きる道|Takamasa Matsumoto|note

*1:デザイン思考とは、経営やマーケティングなど、いかなる種類のビジネスにおいても活用できる「デザイナー的」思考の事を言います。1→10

*2:スペキュレイティブデザインとは、問題解決型のように「未来はこうあるべきだ」と提唱するのではなく、「未来はこうもありえるのではないか」という憶測を提示し、問いを創造するデザインの方法論。0→1