クイック エンジニアリングブログ

株式会社クイック Web事業企画開発本部のエンジニアリングチームが運営する技術ブログです。

タスク管理をNotionへ移行した感想

こんにちは。みっきーです。
開発プロジェクトのタスク管理をBacklogからNotionへ移行して3ヶ月がたちました。今回は状況整理もかねて感想を書きたいと思います。移行方法は記載しないのでご注意ください。期待されている方は公式に解説があるのでそちらをお勧めします。

Notionに期待していたこと

  • 階層構造でタスク管理がしたい
  • 状況を見たい切り口で見れるようにしたい
  • プロジェクトにまつわるレポートを作りたい
  • 情報を一元管理したい

移行した結果

結論、期待していたことは実現できました。ものによって満足度がまちまちなのですが、順番に実現したことと感想を記載したいと思います。

階層構造でタスク管理ができた

Notionでタスク管理をするには2通りのやり方があります。
1つめは自分でタスク管理ツールになるようカスタマイズする方法。
2つめはテンプレートを選んで使う方法です。
今回は両方を掛け合わせ、テンプレートをベースにカスタマイズしています。

使ったテンプレートは・・・忘れてしまったので割愛します。
Notionが出しているプロジェクト&タスクをメインに何個か利用しています。

最終的に出来上がった構造はこちら

チームスペース
┗ リリースバージョン(マイルストーン)
 ┗ 案件親
  ┗ 案件A
  ┗ 案件B
   ┗ タスク親(工程)
    ┗ タスク子(作業内容)
     ┗ タスク孫(レビュー)
┗ スプリント
 ┗ 以下同上

テンプレートの利用で案件とタスクの階層ができました。Notionでは情報が表管理されていてDBのように扱えます。上記の構造では、案件テーブル、タスクテーブルというように別れており、それぞれの中でも親子孫のように階層を作ることができます。

階層構造が作れるようになったのは便利なのですが、際限なく作ってしまうと管理が大変になるため、現在は以下のルールを定めて利用しています。
①案件は子案件まで作成OK 孫案件は作成NG
②タスクの親は工程で、子供に実際の作業ベースのタスクを作る

状況を見たい切り口で見れるようになった

プロジェクトの管理では見たい切り口が様々あると思います。Notionでは階層構造を利用することで実現できました。

プロジェクトの進行状況が知りたい

案件をリリースバージョンに紐づけることで、バージョンごとの進行状況を見ることができます。複数プロダクトの開発にも対応しているため、プロダクトxバージョンごとの状況も把握できます。

案件の進行状況が知りたい

どの案件がどんな状態かを把握するにはテンプレートのプロジェクトが便利でした。テンプレートは項目のカスタマイズや追加ができます。
※プロジェクト=案件として利用しています。

テンプレートをデフォルトのまま利用しても以下のことができます。

  • ステータスを利用することでたくさんある案件の状態を確認できる
  • 優先度と掛け合わせることで棚卸しなども行える
  • 進行中のものは進捗率を見ることで進行度合いがわかる

※進捗率はタスクのステータスが集計されているため、タスクを最初から全量登録しておくのがポイントです。

タイムラインやカンバンなどでも状況を見ることができます。タイムラインでは、前後関係のある案件の開始終了日が変更された場合、自動で調整する機能があります。見やすいだけではなく、調整の手間も省けて大変助かっています。

タスク管理がしたい

案件ごとのタスクを見るにはテンプレートのタスクが利用できました。デフォルトで案件ごとのタスク一覧と全量の一覧とカンバン式が用意されています。加えて案件ごとにタスクを時系列で並べたガントチャートを、予実ごとに表示したり、担当者ごとに表示するビューを追加しています。
タスクは状況によって確認したい軸が変わるので、それごとにビューを用意できるのがとても便利です。
いちおしは「担当者ごとの実績をタイムラインで見れる」ビューです。人を跨いでの前後関係もわかるので、チーム開発をする上でとても重宝します。

その他

スプリントでタスクを管理できるものも作りました。社内システムを扱うプロジェクトに参画しているので、保守業務でヘルプデスクも行っています。 保守業務ではデータ更新やアカウント作成など細々したタスクが多く、計画を立てて実施する案件とは質が異なるため、同じ軸では管理が難しいと感じていました。
ここまでに紹介したリリースノート・案件・タスクを利用しつつ、状況はスプリントで見れるようにすることで、管理のしやすさと利用のしやすさを両立しています。

プロジェクトにまつわるレポートを作れた

まだまだ試行錯誤している最中なのですが、自動でレポート生成ができる状態にできました。
以下は手動レポートを廃止し、自動に切り替えたものです。

①保守業務 月ごとの完了件数/依頼件数
②案件も依頼と本プロジェクトの計画と両軸あるため、依頼元別の完了数やそれぞれの対応時間などを集計
③不具合 レベル別発生件数 検知工程別 発生原因別などを集計

毎月スプレッドシートに置き換えて集計していた作業がなくなり、いつでも状況を確認できるのが便利です。

情報を(一部)一元管理できた

こちらも試行錯誤中なのですが、プロジェクトのことはNotionを見れば全てわかる状態を目指して以下の整備を進めています。

①仕様書や設計書などの開発ドキュメント
②環境の利用状況 周知
③ノウハウ
④プロジェクトメンバーのこと
⑤プロジェクト外からの依頼

この中ですでに効果が出ているものとしては、②環境の利用状況 周知、④プロジェクトメンバー紹介、⑤プロジェクト外からの依頼があります。

②環境の利用状況

リモートPCや開発環境など共通で利用するものを毎回周知する運用があったのですが、把握しづらかったりチャットを追わないと分からないという地味に使いづらい状態が続いていました。こちらもNotion上に集約することで、状況の把握や周知が楽になりました。

例)リモートPC利用の共有ページ
使用開始・終了をクリックするだけで、誰がどのPCを使用中かわかります。

④プロジェクトメンバー紹介

メンバーの情報をいつでも見ることができるページも用意しました。「メンバー一覧」というテンプレートを使用しています。顔写真と名前と職種がセットになったカードが並ぶトップページがあり、そこから個人のページが開けるようになっています。

自プロジェクトに新しい方が入られた時や、関連プロジェクトの方の情報を共有するのに活躍しています。個性あふれる写真や紹介文が多く、眺めるだけでも楽しいです。

⑤プロジェクト外からの依頼

Slackや社内の業務依頼システムから直接Notionにタスクを作ることができました。
Slackはアプリを導入するだけで実現できます。社内の業務依頼システムは、もともとメールでお知らせを送る機能があったのでそちらを利用しています。受信したものをZapierで拾って、決まったルールでNotionに登録するよう設定しました。※設定方法は公式に記載があるのでそちらをご覧ください。

Backlogには標準搭載の便利な機能だったので、同じ感覚で利用できて一安心です。

これからやりたいこと

①仕様書や設計書などの開発ドキュメントと③ノウハウは、Googleドライブを利用しているので全てNotionに移すところまでは現状考えていません。ただ、仕様をNotionに書いておけばNotionAiを通して要約だったり、修正箇所の反映だったり、関連仕様を紐づけることが簡単にできるかもしれないなと思っています。そうなった場合はとても魅力的なので、ノウハウから少しずつ移行し、AIを問い合わせボットのようにできるか試そうと思います。

まとめ

タスク管理のみに特化したツールは他にもありますが、情報の一元管理やカスタマイズ性の点でとても便利なツールだと思いました。導入した結果、状況の見える化やタスク管理の精度アップ、定期作業を減らすなどプラスな効果が出ています。
試したいことや使いこなせていない箇所があるので、引き続き試していこうと思います。おすすめの使い方があったらコメントいただけると嬉しいです。
最後までお読みくださりありがとうございました。


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