こんにちは!ねこです。
冬の朝は寒くて眠くて目が開きませんね。
みなさま、ファシリテーターよろしく!と言われて言われた通りの進行だけやってませんか?
ファシリテーターって実は「司会」よりもやることが多いんですよね。
最近ねこはPJの振り返りのファシリテーターを担当して、「やっぱりファシリテーターって奥が深いや」と感じたため、今回行った振り返りの振り返りをこの記事に発散してみようと思います。
具体的な行動をつらつら書いてみたので、ファシリテーターに任命されたけどなにすればいいのかわからない!という人や、他の人のファシリテーションを知ってなにか気付きを得たい人向けです。
タイピングが面倒になってきたのでここから下は「ファシリ」と略します。
ファシリの役割
そもそもファシリとは…?
「司会」を英語にした言葉ではありません。
語源の「facilitate」は「〔物・事が仕事などを〕楽[容易]にする、促進する、円滑に進める、手助けする」という意味の言葉です。
定められたとおりに進行のみを行う司会と違い、下記のような主体的に会議を動かす役割があります。
- 参加者に発言を促す
- 話の流れをコントロールする
- 議題を解決するよう導く
ググってみると「司会とは違うんだぜ!」という記事がたくさん出てくると思います。
気になる方はぜひ調べてみてください。
真面目にやると大変だし技術がいる役割なんですが、それでも本気で取り組んだだけ、「私のおかげで今日いい振り返りができちゃったな……」と達成感があるのでねこはけっこう好きです。
PJ振り返りのファシリとしてやったこと
今回の振り返りは先に「1時間」を設定し、時間内で終わらせる必要がありました。(全員の予定を合わせるのが難しくて…)
そのためそれなりに時間をかけて下準備しました。結構な量の作業ですが、その分当日「全員でアツい話をする時間」を生み出すことができます。
KPTで振り返るぞって決めた
振り返りには様々な手法があります。
今回は「課題を共有・対策を考えたい」「成果を共有・活かしたい」という目的が明確にあったため、課題・成果に着目する「KPT」に決めました。
惰性でKPTをやるのではなく、目的に合わせて振り返りの手法を決めることは「よき振り返り」への第一歩です。
実は準備し始めた当初、ねこは「KPTばっかだしなんか新しいやり方で振り返りしてみたいな〜」という個人的感情があったのですが、 目的と照らし合わせた手法決定は改めてやってよかったなと思います。
振り返りの目的に合わせた手法一覧はvivaさんという方がチートシートを作ってくださっていて、とても参考にさせていただきました。感謝!
qiita.com
KPTあつめ・議題設定
手法を決めたら材料集めです。振り返りまでに下記を行いました。
1. KPT書き出し
全員にスプレッドシートへ書き出してもらいました。
振り返りの時間内に付箋に書き出す方法もよく見ますが、当日書いてと言われて何故か何も思いつかない現象に襲われたり(経験談)、
書き出しきれなくて振り返りが時間内に終わらない(経験談)ことを防ぐためです。
2. ポイント付け
今回は書き出された全てに対して話し合うのではなく、数を絞ってアツい議論を交わすことを重視しました。
そのため、1.書き出し が終わったあとに全員に「いいね」の感覚でポイントを入れてもらってます。
3. 議題数調整
1で書き出されたKPTは105個、これを40分で全部話し合おうとすると1議題22秒で終わらせないといけなかったので、3pt以上の10個にしぼり、1議題について4-5分話し合えるよう調整しました。
もっと時間があればポイントの幅を緩めたり、また逆に議題数に合わせて振り返りの時間を増やすのもよいとおもいます。
アジェンダとルールづくり
なんとなく共通認識がありそうで、結構ずれてるのがアジェンダとルールです。
テキスト化し、振り返り当日のオープニングで共有しておくとメンバー全員の意識統一ができ、スムーズに進行できます。
この時間どんな割合で時間を使い、どのように進行するかを参加者に共有します。
自分のイメトレにも役立ちます。
グラウンドルールは会の土台となるルールです。
全員が守り、意義のある時間にしましょうねという誓いとなります。
元気な進行
振り返りでだれもが下を向き口を閉じ、お通夜モードになってしまうのは何よりも避けたい事態なので、当日は元気よく進行します。
オープニングでは、「グラウンドルールに賛同いただける方は拍手をお願いします!」と言って拍手も導入してみました。
拍手は場が明るくなるのでこまめに挟んでいきたいところですね。
進行中意識していたことは以下4つです。
- 自分は議論に参加しない
- 静寂が訪れる前に発言を促すこと
- 話が逸れそうであれば防ぐこと
- タイムキープもしながら焦らせない程度に急かしつつうまいこと話を進めること
1番目はねこがすごい自分の意見をしゃべってしまうタイプなので個人的に気をつけていることです……。
ファシリがファシリテートに集中していないと、時間オーバーで議題が最後まで話し合えなかったり、議論が迷子になったりしてしまいます。
難しそうに見えますが、「話が逸れていないか」「抜け漏れがないか」「具体的なアクションに落とし込めているか」等を問いかけるのが仕事です。
メンバーのようすや意見を観察し、必要に応じて発言を促すようにしました。
ファシリへのFBを要求
さいごに、自身のファシリ改善として、参加者に「ファシリへのFB」を閉会後チャットで送ってもらいました。
(これも「プラス/デルタ」という振り返り手法です)
+ よかったこと
- 振り返りのスコープが明確でよかった
- オープニングのグラウンドルールや目的など、振り返りに関する前提の共有が良かった
- 進行の温度感がゆるすぎず厳しすぎず、アツい議論が交わせてよかった
- 未発言者がいなかった
Δ 改善したほうがいいこと
- 議事録やタイムキーパーは他のひとに任せてもよかったとおもう
お褒めの言葉が多く、コメントが届くたび笑顔になりまくりでした。本気出したのでうれしいです。
改善点として役割分担についてのコメントをいただき、
ちょっっっっっとねこが慌ただしい様子だったことで集中を削いでしまったのかなと思うと悔しい気持ちです。
タイムキーパーは進行上自然とやりそうなので、議事録は他の人に任せることも次回検討しようと思いました。
振り返りの振り返りの振り返り
こんな文量になる予定じゃなかったのですが、やったことを書き出しただけでも結構な量になりました。
いろいろ考えながら取り組んだことがアウトプットできる機会になってよかったです。
「振り返り」という会は、基本的にそれなりの人数と時間を押さえて行うものだと思います。
そんなにリソースを使ってやるものであればやはり効果は出していきたいものです。
ファシリテーターはやること・考えることがとても多いのですが、
真剣に取り組むことによって、チームや自身に大きな恩恵を生み出します。
これを読んでくれた方に発見や気付きがあり、自身やチームに取り入れられるところがあれば幸いです!
下記、振り返りをするにあたって読んだものたち
- ザ・ファシリテーター | Amazon
- ふりかえりのファシリテーションを考えてみる | Qiita
- プロジェクトファシリテーション 実践編 ふりかえりガイド(PDF)
- ファシリテーターは「空気」をつくる仕事〜心地いい「場」をデザインする5つの要素。| 河原あずの「イベログ」
- KPTにGを足して、スクラムで最強のチームを作る!! | 株式会社クラフトマンソフトウェア
\\『真のユーザーファーストでマーケットを創造する』仲間を募集中です!! //